この本を読む前は、「話し上手になる」スキルを身につけるための本だろうと思っていたのですが、実はそこが本当のメッセージではないようです。そもそも話をするのは、何か相手に伝えたいことがあるということ。そして、話ができるのは、自分の話を聞いてくれる相手がいるからということ。この当たり前だけど、日々の生活では忘れがちなことを思い出すことが出来ました。自分だけが、上手に話せるようになるのを目指すのではなく、聞き手の立場に立ち寄り添う姿勢が大事なんですよね。授業などでも、「伝えなくてはいけなから」ではなく「伝えたいか


「四角い言葉」から「丸い言葉」へ「丸い言葉」=感じがすぐに思い浮かぶ言葉、あるいは、漢字にしなくてもわかる言葉。
丸い言葉は、耳で聞いてすぐ分かるので、聞き手も分かりやすいと感じる。
四角い言葉(漢字)は意味がぎゅっと詰まっているので、それを「ひらく」のに時間がかかる。一方、丸い言葉は意味が「ひらかれて」いて、分かりやすい感じがする。人は「ひらがな」で話を聞いている。


「言葉の粒の大きさを変える」
目には見えない心の動きを、目に見える文字の大きさで表すと、声の大きさは自然に変わる。伝えたい言葉ほど、目の前にひらがなが飛び出すくらい大きな粒をイメージして話してみる。そうすれば、必ずその言葉の音量は大きくなる。


「流暢」に話そうとしてはいけない「話がうまい」には「表面的な技術を持っているにすぎない」というマイナスイメージがある。話している本人が、誰よりも感動している。聞いている人を感動させてやろう、なんて思っていない。何回、何十回繰り返しても、本人の心が毎回動くから、聞いている人の心も動く。


「 」(かぎかっこ)を使うと感動が伝わりやすくなる論理的に話せる人は、「」のある話が苦手。
自分の頭の中で話をすぐまとめられるので、途中のプロセスを省いて結果だけ言ってしまう。(まさに私)確かに、ムダのないよく整理された話かもしれない。でも、整理されすぎた話では人の心が動かない。「」を入れて、具体的に経験したことを交えながら話す。「 」を入れて話そうとすると、エピソードを登場させやすくなる。