研修会で学んだ2つのこと

先日参加させて頂いた、某英語教育の研修会(勉強会)での話。

結論を先に言ってしまうと、私が今回研修会に参加して学べたものは2つあった。

1)参加者と意見を交換しながら、英語の授業について考えを巡らせることの楽しさ
2)授業者がもつ人としての魅力の大切さ

まずは1)について
私は勤務しているのが高等学校なのだが、今回の勉強会の参加者は中学校の先生が多く、発表の内容も2/3以上が中学校の実践であった。幸いにも、私は中学校で3年間経験をさせてもらったことがあるため、中学校の様子もある程度は分かる。ただ、高等学校の先生方にしてみれば、中学校の実践発表はどちらかと言えば、「あ、そのコミュニケーション活動、中学生(中学校)だからできるるんだよ」という感想を持つことが多いような気がする。(もちろん高校の実践発表を聞かれた中学校の先生の反応もそうだろう)私が参加したような、中学校、高校の実践発表が同じ場所で行われる研修会は、「異校種の実態を知る」という意味で、大変望ましい研修会だと思うし、逆に「中学校だけ」「高校だけ」の実践発表よりも幅広い見方を得ることができると思う。でも研修会に参加することの魅力というのは、いろいろな実践発表を知り自分の考えを深めるだけではないと思う。今回の研修には、いくつかの実践発表を聞きながら、その場で自分が何を学んでいるのかを冷静に考えながら参加した。具体的な紹介された実践は、正直に言えば自分の高校ではなかなかそのまま取り入れるのは難しい(というか適さない)活動であった。でも、その実践報告について参加者が述べる意見を聞き、自分なりの考えをまとめたり、修正をかけたりする過程が自分の学びになっていたと思う。そして、周りの先生方と結論は出ないが、みんなの意見を重ねていくことが楽しかった。

次は2)について
当たり前と言えば当たり前なのだが、どんな素晴らしい実践も、授業を行う人が違えば、当然生徒の反応も違う。全く同じ教案を使って授業をしたとしても、50分後の生徒の様子もまた違うだろう。中学校の先生、高校の先生、ということは関係なく、また授業の指導力、英語の能力ということも関係なく、「生徒や教室のことをとても気にかけている」、「生徒たちの成長を誰よりも願っている」そんなことを根本に持っておられる先生からは、何か感じられるものが違う。そして生徒に対してそのような気持ちをもっている先生はとても魅力的だと思う。今回お会いした先生は、まさに生徒に対する愛情が溢れているような先生であった。とかく指導技術の向上を目指すことに力を入れがちな研修会ではあるが、指導技術の向上を目指しながらも、先生として、そして人として生徒のことを気にかけられるに気持ちをもっともてるように日々を努めていきたいと感じることのできる研修会であった。