教科書をじっくり読もう

定例の研修会に参加。当日は、大学で教鞭をとられていた先生が他の大学へ移られるとのことで、その先生の最後の講義ということでした。学ぶことがたくさんある充実した研修となりました。今回も2つのことががとても印象に残りました。

①「教科書をとにかくじっくり読む」
 「進出単語の導入に始まり、文法の説明、そして本文の内容理解、リスニング、音読と毎回の単元が同じ流れの繰り返しになってはいないか?」「このUnitで生徒に付けたい力、ゴールが意識されているか?」
 両方とも、私にとって耳の痛い問いかけでした。毎回同じ流れの授業、そしてUnitのゴールがはっきりしない。これでは、生徒のモチベーションも上がらないし、力もなかなかつかないでしょう。そして、教科書をとにかくじっくり読むことを強調されました。そうすることで、Unitを通して生徒に付けたい力、単元の中のPart同士のつながりが少しずつ見えてくると言われました。Unit1のPart1とPart2そしてPart3にはどのようなつながりがあるのか。すぐにつながりが見つかるUnitもあれば、そうでないUnitもあります。でもつながりがみつからないならばなおさらのこと、教師に「PartとPartをつなげようとする視点」が求められるでしょう。面白かった例が、中学校1年生の教科書「New Horizon」のUnit5「ピクニックに行こう」でのPart間のつながりについてでした。

(  )の中は、基本文として出てくる表現です。 
Part1:Mikeがハンバーガーを注文し、商品を受け取る場面。  
(数の表現や名詞の複数形について)
Part2:エミとマイクが、買ったものを持って歩いている場     
(How manyを使った表現)   
Part3:公園に到着し、ハンバーガーを食べようとしてコーラをこぼしてしまう場面。
(Let'sや命令形などの表現)

  私は、最初Part2でHow manyを扱うことにどんな役割や意味があるのかはっきりとは分かりませんでした。先生は、このUnit5のゴールが「英語を使って、友達とどこかへ遊びにいくことができるようになること」だとおっしゃいました。確かにそのゴールに当てはめれば役割のはっきりしなかったPart2も、意味を持って見えてきました。友達とどこかへ遊びに行くには、道中を無言で過ごす訳ではないんだから、「雑談をする能力」の一つとして「CD何枚もってる?」という言い方の一つもできなければならないだろうなと。何度も、一つのUnitを通してじっくり読み込むことで、このUnitで生徒に付けたい力=Unitoのゴールが見えてくるということが分かりました。


②「説明は分かりやすく端的に」

 「先生の詳しい説明を聞いて、問題を2、3題やっただけでは力がつかない。」こちらも耳が痛いお話でした。私の場合、短かく分かりやすい(と自分だけ?が思う)説明ができたとしても、生み出された時間はすぐに次の単元をする時間に当ててしまっていました。問題を解いたり、習った表現を使ったペアで活動をしたり「活用」の時間が自分の授業には、絶対的に足りないと思わされました。

自分の中でモヤモヤしているものがすっきりした研修会でした。授業で解説する内容を吟味し、どんどん練習し活用する時間を生み出す工夫をしていきたいと改めて思うことのできる研修会でした。